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<第8弾 小説を書いてみた> カザフスタンの女の子

はじめに

みなさん、こんにちは!Dスケです。

名前:Dスケ

大手企業を退職後、ロンドンへ留学。ロンドンのライフスタイルに影響を受け現在は、ブロガーとして生活。ネットビジネスのほか、デイトレや留学ライターとしても活動中。(社会人でのロンドン留学のご相談はいつでも)twitter@D_suke_tawagoto)で主にリアクションしています!

今後ともよろしくお願いします!

投稿するのが遅くなりました。

理由は、家のエアコンが故障してしまいどのエアコンを買おうかと迷っていたり、今日は毎月1回のネットショッピングをしてサンダルとボトムスを購入してました。笑

結局エアコンは無事購入しました。

それでは第8弾進めていきたいと思います!

カズフスタンの女の子

語学学校にはまだ慣れない。メインクラスのスティーブの英語はあまりにも早く理解できなかった。しかし、まさに日本の英語教育の賜物だろうか。英語の文法だけは誰よりもでき、テストではいつも上位で、スティーブからは「典型的な日本人タイプ」と言われていた。英単語や文法はできるのにスピーキングやリスニングがあまりにもひどい人のことを表現していた。そして僕自身も毎日が苦痛だった。クラスメイトとの会話は、とにかく相手が話て僕は「oh really?」の繰り返し、そして「how about you?」と聞かれると「I think~」と4単語くらい話して終わりだった。僕はもちろんやる気はあったが、英語が話せないおかげでやる気がない人間に思われていた。そして、英語ができないおかげで頭の悪い人間だと思われている気がして、屈辱的な気分を毎日味わっていた。

またホームレスになってから1週間は過ぎようとするが、僕が気に入った家は全く見つからず、まだホテル住まいだ。英語は話せないので友達はできない。仕方なく一人でロンドン観光を始めていた。僕のお気に入りは大英博物館だった。あまりにも歴史的展示物が多く、1日では到底全てを見ることはできないほどだ。ここで見るべきものはやはり、本物のミイラだろうか。ミイラといえば、白い包帯にぐるぐる巻かれたキャラクターを連想するが、実際は化石のようなものだった。それでもそのミイラは人間と全く同じ形で、彼女か彼かわからないが、ロンドンの大都会にある博物館でこれから先もずっと人に見られ続ける気分はどのようなものだろうかと考えた。「私は見世物ではない」と言う声を発していたとすると、なんと残酷なものだろうか。透明なケースの中で小さく蹲っていた彼・彼女は、間違いなく人であり人ではなかった。ここには学校からは徒歩で20分ほどでいくことができた。僕は今日も授業が終わりいつものように大英博物館へ向かおうとした。

ただその前に、受付でメイン授業のコースのレベルを下げる申請をしようと考えいた。もちろん理由はスティーブの話が全く理解できず、ついにはクラスメイトにまで疎ましい人間になりかけていたからだ。いや、疎ましい人間になっていた。クラスメイトのコロンビア出身の生徒は僕とペアになりたくないのか絶対に僕の隣には座らなかった。ある日、席が満席で僕の隣だけが相手いた。彼女は遅刻魔なので、その席に渋々座った。そしてディスカッションにするときに僕の顔をみて、携帯をいじり始めた。何を見ているのかと思うと、英語の新聞か何かを読んでいた。僕と話すのはおそらく時間の無駄と思ったのだろう。正直それに関しては仕方がないと思う。ただ、僕はものすごく彼女が嫌いになった。

「Hey, No iPhone」

スティーブは言った。彼女は、iphoneをしまって僕の顔をみて「What do you think?」と聞いてきた。何も答えられなかった。正確には「I think it is very bad」みたいなとぼけたことは言った。すると彼女は「ほらコイツ何も話せねーじゃねーか」という顔でスティーブをみて携帯を触り始めた。なんたる屈辱。でも、話せないのは事実だった。

「1つクラス下げてみるか」

僕は、パラパラと今日の授業のプリントを眺めてロビーに座っていた。

「What’ this?」

ライティングのクラスが同じのニコール・キッドマンではなく、自称シャイのカザフスタンの女の子が話しかけてきた。

「This is today’s document」
「document? 」
「yeah, print!」

日本のプリントと言うのは和製英語らしい。日本でいうプリントは「handout」と言うのがネイティブの言い回しらしいが、そんな単語など僕に思いつくはずがなかった。でも英語ができない者同士、お互い痛みを知っているのだ。僕たちはすぐに意気投合した。彼女は、何度も「私はシャイ」と言っていたが、話して見るとどこがシャイなのか全くわからないくらい笑顔が可愛い女の子だった。その場で1時間以上は話していた。いろんなクラスメイトが僕たちの前を通ってチラチラ見てきたが、そんなことは気にならなかった。それよりも、彼女との会話が楽しく、初めての友達ができた気分だった。明日、授業が終わったら彼女と一緒に彼女のオイスターカードを作りにいくことを約束した。そして、彼女は黒縁のメガネを頭にあげて「See you tomorrow」と言って、帰って行った。

僕はすぐにわかった。彼女は僕が好きな人間性のタイプであると。僕は好き嫌いが激しい人間だ。僕が好きな人間のタイプは明確でいたってシンプルだった。「変わっていて面白い」と僕が感じる人だ。もちろん反対に嫌いな人間は「俗で面白くない人間」だ。でも、その俗も突き抜けていたりすると面白くなって好きになったりするので、実際は言葉で表現するのが難しくほとんどフィーリングで判断している気もする。そして、彼女は文字通り変わっていて面白かった。彼女と話をしていて1つ気づいたことがあった。毒舌は世界共通の笑いなんだと言うこと。大阪育ちの僕にとっては大きな収穫だった。

教室の席は20席くらいある。翌日彼女はぴったりと僕の隣に座って、赤い小さなりんごをかじりながら、ゲラゲラ笑っていた。その後、僕がロンドンを離れヨーロッパの旅をするまで僕と彼女(名前はエリナ)は毎日のように会った。ロンドンの観光はほとんど彼女と二人で観光した。ビッグベン、バッキンガム宮殿、ロンドンアイ、美術館、博物館。本当に数え切れない思い出を一緒に過ごした。そして僕の誕生日には、プレゼントとメッセージカードを持ってきてくれた。彼女は半年後にはカザフスタンへ帰国したが、僕は彼女とまたいつかどこかで会うことができるのだろうか。そんな一期一会の関係も僕にとっては初めてで新鮮だった。

「You always make me lough」これがいつもの彼女の口癖だった。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

きっと英語訳すれば、彼女は喜んで読んでくれると思います。笑

いつかこの小説を英語訳にして、ロンドンで会った友達とかにも渡したいなと思いますね。

それでは明日の第9弾をお楽しみに!

 

 

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